人材育成の考え方とは?成功させる3つのポイントについて解説!
最終更新日:2024-05-30「企業を成長させたい」「経営目標を達成したい」と考えた時に欠かすことのできないのが、人材育成です。
人が育たなければ、会社の成長も見込めないと断言できるほど、人材を育てることは会社経営において重要なポイントのひとつ。
将来の経営者候補を見出すためにも、人材育成には慎重に取り組まなければなりません。
人を育てるためには、まず、自社の問題点や課題・目標などを明確にする必要があります。
本記事では、会社を運営していくにあたって人材育成が重要となる理由やスムーズに進まない原因・成功させるポイントなどの「人材育成の考え方」について詳しく解説していきます。
目次
人材育成の考え方
人材育成の考え方は、ひとつではありません。なぜなら、それぞれの企業によって求める人材は異なり、育成する目的も違ってきます。
まずは、企業が今後、どのように成長していきたいかという「目標」を明確にすることが大切です。目標に向かって前進するために、必要となるスキルや知識を身につける必要があります。
人材育成を進めていく上で、定期的に分析を行い、修正をしながら長期的に取り組むことが重要です。
- 新入社員や若手社員の場合
- 中堅社員の場合
上記2つに分けて、順番に解説していきます。
新入社員や若手社員の場合
新入社員や若手社員の育成をする場合、まずは「新たな経験を積んでもらう」ことを念頭に置きましょう。
新入社員の場合、全てが「新たな経験」となる可能性もありますが、それぞれ種類は異なるはずです。
例えば「何度も失敗してもらう」「不確実・不確かな問題に取り組んでもらう」などの経験は、今後の成長に欠かすことができません。
自分を見つめ直すきっかけとなるだけでなく、困難な事態にぶつかった時に、どのように対応していけば良いのかを早い段階で理解することができます。また、不得意分野を明確にできる点も、プラスとなるでしょう。
失敗から学び、成長していくのは人材育成の理想系です。
中堅社員の場合
中堅社員を育てるためには、自分の役割についてしっかりと理解してもらうことです。今自分は、何を求められているのかを把握し、自ら率先して動けるようにならなければいけません。
例えば、新人の教育であったり上司と部下をつなぐ役割・あらゆる場面でのサポート役など、人それぞれさまざまな役割があるはずです。
それを、上司から言われなくても「気づいて行動に移す」ことが求められています。
中堅社員は、自ら指示を出したりリードしていく場面も多く、若手社員の「お手本」となる行動を意識することが大切です。中堅社員が主体的に動けば、会社全体がまとまり、成長・発展へのステップにつながっていくでしょう。
人材育成が重要となる5つの理由
企業において、なぜこれほどまでに「人材育成」が重要だと言われているのでしょうか。
主な理由は下記の5つです。
- 少子高齢化における人手不足を補うため
- 時代の変化に柔軟に対応するため
- 会社の組織力及び生産性の向上
- 経営者候補やリーダーの育成
- 離職率を低下させるため
ひとつずつ見ていきましょう。
少子高齢化社会における人手不足を補う
我が国の「少子高齢化問題」は、深刻化する一方です。2024年現在の日本は、多くの企業で定年退職となる「65歳以上」が占める割合が、30%を超えています。
子供が少ないということは、働き手が減少していることに直結しているのです。優秀な人材の多くは大手企業へと流れてしまうため、人手不足を打破するためにも、大切に育てていく必要があると言えるでしょう。
時代の変化に柔軟な対応をするため
どれほど業績の良い企業であっても、同じことだけを続けていては、ライバル会社との競争に負ける時が来ます。
時代が急速に変化しているため、さまざまなニーズに、柔軟な対応をしなければならないからです。
以前は当然だった「紙の書類」も、今では「ペーパーレス化」が進んでいます。会社員は「出社」するのが当たり前でしたが、今では「在宅勤務」や「WEB会議」を取り入れている企業も多いのが現状です。
このように、今後の働き方や仕事内容は、どのように変化していくのか予想ができません。どのような状況になっても、柔軟に対応できる能力を身に付けておくと、企業にとっても大きなプラスになります。
会社の組織力及び生産性の向上
人材育成に力を入れることで、一人ひとりの個性や得意分野が見えてきます。それによって、効率的に業務を分担することが可能となり、生産性の向上へとつながるのです。
しかし、個々の能力を十分に発揮できたとしても、チームワークがバラバラだったり各々の方向性が違えば逆効果になってしまいます。会社の成長や拡大において、組織力を強化することは重要なポイントです。チーム一丸となって、同じ目標を目指す姿勢を整えましょう。
経営者候補やリーダーの育成
会社を残していくためには、経営者候補・リーダーの育成をすることが大切です。
中小企業において、経営者不在の問題が深刻化しています。経営者の育成には、非常に長い時間がかかり、その期間は「5年〜10年」が一般的です。
自分の子供や親族などに後継者候補がいない場合には、入社当初からリーダーを任せられる人材を育てていかなければなりません。
会社の存続のためにも、早い段階で経営者候補やリーダーの育成に力を入れましょう。
離職率を低下させるため
人材不足については上記でも解説してきましたが、現在の日本において、入社前から「転職」を考えている人は20%を超えています。
また、就職後「3年以内」で離職してしまう割合は30%を超えているのです。
若手社員に限った話ではなく、30代・40代の「会社の中軸」とも言える人材の転職も増えてきています。
従業員一人ひとりが自分の成長を実感し、やりがいを感じてもらうことも重要です。それが、モチベーションとなり、離職率にもつながっていきます。
人材育成が進まない原因
人材育成が、会社の成長・発展に大きな影響を及ぼすことを理解していても、多くの企業で人材育成が思うように進んでいないのは何故なのでしょうか。
もっとも大きな原因は、通常の業務に追われて、人材育成に割く時間を捻出できないことです。
人材育成には時間がかかり、数多くの手順をクリアしていく必要があります。
一人ひとり、違った育成方法となるため、十分な時間を確保するのが難しいのです。どうしても、目先の業務をこなすことに注力してしまい、人材育成を後回しにしてしまう企業が多くなっています。
人材育成を成功させるための3つのポイント
なかなか進まない人材育成を成功させるためには、どのようなポイントに気をつけるべきなのでしょう。
- 社員一人ひとりの意識を高める
- 社内の環境づくりも大切
- 決断する機会を多く与える
それぞれ解説していきます。
社員一人ひとりの意識を高める
経営者や指導する立場の人間が、どれだけ熱心に優秀な人材を育てようとしても、本人のやる気がなければ成長につながることはありません。
まずは、社員の自発性を伸ばすことを意識しましょう。目標を共有し合い、明確な目標設定を行ったり、成長に見合った評価制度を取り入れることも重要です。
社内の環境づくりも大切
「成長したい」「この会社で評価されたい」という従業員を増やすためには、社内の環境づくりも大切なポイントです。
新入社員の頃は、その大半が「やる気」に満ち溢れていたはず。しかし、何ヶ月か経過すると、言われたことだけに取り組む社員が増えてしまいます。
規則だけに縛られた社風を一新し、個々が存分に力を発揮できる環境づくりに力を入れることも必要です。古い社内ルールは撤廃していき、従業員たちが働きやすく、意欲的に活動できる会社づくりを目指しましょう。
決断する機会を多く与える
人材育成を成功させるためのポイント3つ目は、決断する機会を多く与えることです。いざという時に、自分の意見が言えなかったり決断力に欠けてしまうと、今後も大きなチャンスを逃すことになります。
意識的に「重要な問題の決断をしてもらう」機会を増やすことで、失敗を恐れなくなり、正しい決断ができるようになるのです。
また、そのような機会を与え続けることによって、自分自身が壁にぶつかった際にも、明確な答えを出して乗り越えられる力を身につけられるでしょう。
まとめ|柔軟な考え方で人材育成に取り組もう
本記事では、人材育成の考え方や会社経営において人材育成が重要な理由、成功させるためのポイントについて詳しく解説してきました。
優秀な人材を育成していくことは、企業の成長や発展に直結する重要な役割を果たすことがわかりましたね。
しかしその一方で、通常の業務に追われて、時間のかかる人材育成を後回しにしている企業が多い現状があります。特に、経営者候補を育てるためには「5年〜10年」の期間を要するため、思ったように進められないケースも多いでしょう。
人材育成を成功させるためには、成長に見合った評価制度を導入したり、働きやすい環境づくりも必要です。個々の意欲を高めるために、自社に合った対策を取り入れましょう。
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最後までお読みいただきありがとうございました。以上、参考になると幸いです。