コンビニ開業に必要な初期費用は?メリット・デメリットや開業までの流れを解説!
最終更新日:2024-03-30「コンビニを開業するための初期費用は?」
「開業までの流れはどうなっているの?」
コンビニ経営を検討した際に、さまざまな疑問が浮かんできます。初期費用や開業までの期間、収入面や注意点なども気になるところです。
今では街中にたくさんのコンビニエンスストアがあるため、ライバルが多く、集客面でも不安を感じてしまいます。
また、コンビニを経営していきたいと思ったときには、M&Aを検討するのもおすすめです。
そこで今回の記事では、コンビニ開業に必要な初期費用やメリット・デメリット、開業の流れやM&Aとの比較について詳しく解説していきます。コンビニを開業しようかお悩みの方の参考になると幸いです。
目次
コンビニの開業資金はいくら?
コンビニを開業するにあたって必要となる開業資金はどのくらいなのでしょうか。あまりにも初期費用がかさんでしまうと、開業することを躊躇してしまいますよね。
FC(フランチャイズ)形式で、コンビニを開業する場合は「契約方法」によって費用が大きく異なるのです。
本社から、土地や建物を提供してもらうケースでは、初期費用が少額で済みます。ただし、毎月本社に支払うロイヤリティの額は、かなり大きなものになってしまうのです。
その一方で、自分自身で土地や店舗を準備する場合には、初期費用がかさみます。土地や建物だけでなく、内装工事や設備投資も大きな負担になるでしょう。
ですが、本社に支払う月々のロイヤリティは、土地や建物を提供してもらった場合と比較すると少額になります。
この他にも必要になる初期費用があるので注意しましょう。
- 加盟金
- 保証金
- 資格取得費用
FC(フランチャイズ)でコンビニを始める際には、加盟金が必要になります。これは、フランチャイズの本部に対して支払うものです。親会社から、経営のノウハウを教えてもらう費用やブランド名を借りる費用などが含まれており、それぞれのコンビニによって加盟金の金額も違ってきます。
加盟金の相場は、おおよそ「100万円〜300万円」です。中には、インターン制度で「契約社員」として実務経験を積むことにより、加盟金が免除されるケースもあります。
保証金は、必ずしも発生するとは言い切れませんが、支払う場合も多いため注意が必要です。保証金とは、本部に一時的に預けるお金のことを指しています。
これは、毎月本部に支払わなければならないロイヤリティを払うことができなかった場合などに備えて「担保」のような形で預けるものです。フランチャイズの契約を解除したときには返金されますので安心ですね。
資格取得費も、覚えておくべき開業費用になります。コンビニを経営するためには、取らなければならない資格が4つあり、それぞれの費用は下記の通りです。
- 酒類販売管理:4,500円
- 防火管理:7,000円前後
- 食品衛生責任者:10,000円
- 安全衛生推進者:10,000円前後
それほど高額なものはないので、大きな負担にはならないでしょう。受講期間も、数時間程度で終わるものが多く、比較的取得しやすい資格です。
初期費用について解説してきましたが、いざコンビニ経営をスタートさせた場合には、固定費もかかります。店舗料や従業員の給料・店舗の光熱費などが発生しますので、覚えておきましょう。
コンビニ開業のメリット
コンビニ開業のメリットについて解説していきます。メリットは大きく分けると4つです。
- 比較的始めやすい
- 時代の流れに左右されにくく安定している
- ブランド力がある
- 複数の店舗展開が可能である
ひとつずつ見て行きましょう。
比較的始めやすい
メリットの1つ目は、比較的始めやすい点です。新しい事業をスタートさせることは、ハードルが高く、費用面でも大きな壁が立ちはだかります。
しかしコンビニを開業するのは、他の業種と比較すると初期費用も少なく、必要な資格を取得するのも難しくありません。人材の確保に関しても、家族で経営している店舗も多いため、始めやすいと言えるでしょう。
特殊な技術や知識も不要で、事前の研修で経営のノウハウを学ぶことができるところが魅力です。
時代の流れに左右されにくく安定した需要がある
2つ目のメリットは、時代の流れに左右されることが少なく、常に安定した需要がある点です。24時間営業の店舗も多く、他のスーパーなどが閉まっている時間にも来客数が見込めます。
コンビニには、日用品や食品などの生活必需品が充実しているだけではなく、プライベートブランドの商品も豊富です。流行に左右されにくいため、長く経営できる可能性が高いでしょう。
ブランド力がある
メリットの3つ目は、ブランド力(ネームバリュー)があることです。一般的に新たにお店を始める場合、認知されるまでに時間がかかったり、なかなか客足が伸びないというケースもあります。
しかし、大手コンビニチェーンのブランド力は非常に大きく「開店したばかりの店舗だから敬遠される」ということがありません。
複数の店舗展開が可能である
メリットの4つ目は、複数の店舗展開が可能であることです。開業当初は慣れないことも多く、ひとつの店舗を経営するだけでも精一杯かもしれません。
しかし、コンビニ経営に慣れてくると、複数の店舗展開を目指すことができるのも大きな魅力。人材の育成にも注力する必要がありますが、売り上げを伸ばすチャンスも増えるでしょう。
コンビニ開業のデメリット
続いて、コンビニを開業する上でのデメリットについても確認していきます。デメリットは大きく分けて3つです。
- 本部に支払うロイヤリティの負担が大きい
- 契約期間が長い
- 年中無休・24時間営業を続けなければならない
ひとつずつ見ていきましょう。
本部に支払うロイヤリティの負担が大きい
ひとつ目のデメリットは、本部に支払うロイヤリティが大きな負担になることです。
ロイヤリティの額はコンビニチェーンによって異なりますが、一般的に45%以上支払うことになっています。(本部が土地や建物を提供する場合)売上によっては、70%以上を支払うことになりますので、注意しなければなりません。
契約期間が長い
デメリットの2つ目は、契約期間が長いことです。多くのコンビニでは、契約期間が「10年〜15年」となっています。「思うように売上が見込めなかったから辞めたい」「他のことにチャレンジしたくなった」という場合でも、簡単に店をたたむことは難しいのです。
年中無休・24時間営業を続けなければならない
デメリットの3つ目は、年中無休で24時間営業を続けなければならないことです。人材の確保がスムーズにいけば問題ありませんが、なかなか人が集まらず、経営者への負担が大きくなる可能性があります。
特に、深夜帯のスタッフは集まりにくいことも多いため、オーナーが休みなく働かなければならないという状況に陥ることも。コンビニ経営を続けていくためには、人材採用に尽力する必要があるでしょう。
コンビニ開業の流れ・手順
ここからは、コンビニを開業するまでの大まかな流れ・手順について紹介します。
- FC(フランチャイズ)に加盟する
- 開業に必要な資金を準備する
- 必要となる資格を取得する
まず最初に、FCへの加盟です。研修制度もしっかりと整っており、サポート体制も万全なので安心です。ここで注意すべきポイントは、ネームバリューだけで選ばないこと。
コンビニチェーンによって、契約内容や経営方針・加盟条件やロイヤリティもさまざまです。しっかりと比較して、自分に合ったFCを選ぶようにしましょう。
フランチャイズへの加盟が終わったら、加盟金や保証金などの初期費用を準備します。これも、それぞれのコンビニによって大きな差がありますのでしっかり確認してください。
加盟金の中には「研修費用」や「開店準備の手数料」も含まれています。
研修が終了したら、開店に向けて「資格を取得」をしましょう。上記で解説した4つの資格の他にも、タバコの販売を行う際には、財務大臣からの「一般小売販売業」の許可が必要になります。
コンビニを開業する際の注意点
コンビニを開業する際の注意点にはどのようなことがあるのでしょうか。注意すべきポイントについて紹介していきます。
- 開業資金は事前に自分で準備しておく
- 人材の確保が経営の安定につながる
- 仕入れや在庫の管理を徹底する
それでは順番に確認していきましょう。
開業資金は事前に自分で準備する
開業資金は、できるだけ自己資金で賄うことがベストです。銀行などからの融資に頼ってしまうと、万が一経営がうまくいかなくなった場合に、借金の返済で生活が成り立たなくなってしまいます。
コンビニを開業するための初期費用は、他の業種の開業資金と比較するとかなりリーズナブルです。開業を検討した際には、しっかりと自分で資金を準備してから行動に移すようにしましょう。
人材の確保が経営の安定につながる
注意点の2つ目は、人材の確保が非常に重要になる点です。コンビニ開業のデメリットでも解説した通り、コンビニ経営は年中無休で24時間営業となるケースが多くなります。
例えば、夫婦や家族で経営をする予定であっても、アルバイトやパートを雇わなければ無理が生じてしまうでしょう。特に、オーナーの負担は大きくなりますので、注意しなければなりません。
アルバイトやパートは、さまざまな年齢層から採用するのがおすすめです。学生・フリーター・主婦・定年退職後の方など、幅広い年代から採用することで、シフトが組みやすくなります。
仕入れや在庫の管理を徹底する
ポイントの3つ目は、仕入れや在庫の管理を徹底することです。コンビニ経営を成功させるためには、仕入れ・在庫管理をしっかりと行わなければなりません。
在庫がまだあるにも関わらず、チェックせずに発注を繰り返してしまうと、大量の廃棄が出ることになり大きな損失となります。売上を伸ばし、店舗の評価を上げるためにも、在庫管理は必須です。
適切な仕入れを行うためには、データ分析も必要になるでしょう。
平日の午前中はどの商品がどれくらい売れるのか?午後から売れる商品はあるのか?土日の傾向はどうなっているのかなど、定期的にチェックするのがおすすめです。
コンビニ開業時にはM&Aを検討するのもおすすめ
ここまでは、FC(フランチャイズ)でコンビニを開業する手順やポイントなどについて解説してきましたが、M&Aを行ってFC加盟店を買収することも可能です。
M&Aで買収するメリットは、次の3つになります。
- 開業資金や手間を削減できる
- 人材の確保や育成にかける労力を省ける
- 固定客が見込める
個人でゼロからFCに加盟し、スタートを切るよりも、M&Aを行うことで多くの時間や手間を削減することができます。
売り手側の理由はさまざまです。高齢化による後継者不在の問題や、本部との関係が思わしくない、他の事業に取り組みたいなどがあります。
PASONは、小規模M&Aに特化したマッチングプラットフォームです。売り手側の企業は、オンラインで買い手を探すことができ、買い手側は自身でゼロから開業するよりもスムーズに経営を始めることができます。
初心者の方でも安心して利用できるよう、徹底したサポートと充実のサービスをお約束。ご相談は無料ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
まとめ|コンビニは初心者でも始めやすい!自分に合ったチェーンを選ぼう
今回の記事では、コンビニを開業する際の初期費用やメリット・デメリット、手順や注意点などについて詳しく解説してきました。
コンビニを開業するのは、他の業種に比べると難易度が低いことがわかりましたね。
初期費用も少なく、FC(フランチャイズ)に加盟することで研修やサポートも受けられるため、初心者でも無理なく始められます。必要な資格も、短期間で取得できるのが魅力です。
しかしその一方で、ロイヤリティの負担が大きかったり、契約期間が長いなどのデメリットもあります。
コンビニチェーンによって、加盟条件や加盟金・契約期間が異なるため自分に合ったチェーンを選ぶことが大切です。コンビニ運営を始めたいと思った時には、M&Aでの買収も視野に入れるのが良いでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。以上、参考になると幸いです。