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M&A 事例・コラム

飲食店における効果的な集客方法とは?費用や課題について徹底解説!

最終更新日:2024-03-30
飲食店 集客

飲食店の経営で欠かせないのが、集客に関する問題ではないでしょうか。飲食店の新規開業数は、他の業種に比べて圧倒的に多くなっており「年間8万店舗以上」となっています。しかしその一方で、廃業に追い込まれてしまう確率も群を抜いているのが現状です。

廃業や閉店してしまう店舗は、1年以内で約30%となっており2年以内に50%以上。10年以内の数字を見てみると「95%」の店舗が廃業してしまうという結果になっています。

大切になるのが、やはり「集客力」です。集客の課題やアイデアを把握・実践することで、自分の店に合った効果的な方法を見つけていきましょう。そこで今回の記事では、飲食店における集客の課題やアイデア、集客にかける費用などについて詳しく解説していきます。

飲食店における集客の課題とは

飲食店における集客の課題は、大きく分けると2つあります。まず1つ目が「新規の顧客を獲得できない」ということです。飲食店の生命線とも言える新規顧客。新規のお客様を獲得することができなければ、業界で生き残るのは難しいと言えます。

考えられる要因はいくつかあります。例えば下記の3つです。

  • お店の外観は「入ってみたい」と思える雰囲気になっているのか
  • ターゲット層は間違っていないか
  • そもそもお客様に認知されているのか

新規の顧客を獲得するためには「入りやすい雰囲気」であることが大切です。もちろんメニューや味も重要ですが、まずは興味を持ってもらえるお店作りから始めましょう。

ターゲット層もポイントです。「サラリーマン」「主婦」「学生」など、お店周辺の客層を把握します。また、性別や年代も考慮しなければなりません。周辺の客層とお店のコンセプトがマッチしていなければならないのです。

集客の課題2つ目は「リピーターが少ない」こと。一度来店したお客様の心を掴むことができれば、宣伝費用や広告費を削減することができます。その予算を、新規メニューの開発やお店の内装に充てることができるでしょう。

リピーターが少ない原因には、次のようなことが考えられます。

  • 料理に満足してもらえなかった
  • コスパが悪いと感じた
  • 接客態度や店の雰囲気が良くなかった
  • インパクトに欠け、印象に残っていない

ここでも「ターゲット」が重要なポイントとなります。料理に満足してもらった場合でも、価格帯に納得できなければリピートしてもらえる可能性は低くなるのです。

従業員の接客態度やお店の雰囲気は、飲食店において何よりも大切です。従業員への指導やお店の雰囲気作りを、日頃から徹底しておきましょう。

飲食店に欠かせない主な集客アイデア6選

飲食店では、さまざまなアイデアを駆使して集客に繋げる必要があります。主な集客アイデアは、次の6つです。

  • チラシ配り
  • ポスティング
  • ハガキまたはダイレクトメール
  • 自社のホームページ作成
  • SNS運営
  • LINE公式アカウントの作成

順番に確認していきましょう。

チラシ配り

昔ながらの「チラシ配り」は、店頭やお店周辺の駅で行うことが多くなります。お店の存在を知ってもらうためには、有効な方法のひとつ。

ただし、成果がわかりにくいのがデメリットです。チラシ自体に工夫を凝らし、興味を惹くキャッチコピーを記載したりクーポンを付けるなどのアイデアを織り交ぜましょう。

ポスティング

ポスティングは、必ずその家の住人に手に取ってもらえる方法なので、お店をアピールできる良い機会です。認知度の向上に期待が持てるでしょう。

リピーターになってもらえる可能性が高い「近隣住民」にアピールできるため、持ち帰りメニューやデリバリーの情報を発信するのも効果的です。印刷やポスティングを自ら行うことができれば、集客費用の削減にも繋がります。

ハガキまたはダイレクトメール

ハガキやダイレクトメールは、一度来店してくれた顧客に実践できる集客アイデアです。店内に「アンケート用紙」や「キャンペーンの応募」などを置いておくことで、回答してくれることがあります。(ネット予約の顧客も含む)

この情報を元に、新メニューを提供する際やお得なキャンペーンを実施する際に、ハガキやダイレクトメールを送りましょう。お店の存在を思い出してもらえるきっかけにもなりますし、興味を持ってもらえるメニューやキャンペーンを打ち出すことができれば、そこからリピーターになる可能性も十分考えられます。

自社のホームページを作成する

現代では、インターネットを使って飲食店を検索する人が非常に多くなっています。お店のホームページを作成することは、集客に欠かすことのできない手段と言えるのです。

ホームページを作成することで、たくさんの人にお店の存在を知ってもらうことができます。最寄駅からのアクセスや営業時間・電話番号やメニューなど、お客様にとって必要な情報を盛り込みましょう。お得なキャンペーンや季節限定商品の情報も随時更新しなければなりません。

ホームページ作成は外注することもできますが、今では無料または少ない予算でも、手軽に作成することができます。

SNS運用に力を入れる

SNS運営には、さまざまなものがあります。X(旧Twitter)やInstagram・Facebookなど、お店のアカウントを作成し情報発信するだけで、大きな集客手段になるのです。

SNS運営は無料で取り組むことができ、拡散力があります。画像も合わせて投稿することが可能なため、人気メニューや限定商品をアピールするときにも効果的。注目してもらうためには、定期的な更新や写真の撮り方も、工夫する必要があります。

アカウントは無料で作成できますが、それぞれのSNSで「有料プラン」も設けられているため、自社に合った運用方法を見つけましょう。また、ターゲット層によって効果を発揮するSNSが異なるため、複数のSNSを運用することをおすすめします。

LINE公式アカウントの作成

LINEの公式アカウントを立ち上げることも、集客アイデアのひとつです。LINEは、日本で最も多くの人が利用しているコミュニケーションツール。公式アカウントを作成し、お友達登録をしてもらえれば、いつでもお店の新情報を発信できます。

ただしお友達登録してもらうためには、店内にポップを貼ったり公式ホームページで訴求したりする、またはSNSで呼びかけるなどのアピールが必須です。

お得な情報を定期的に発信し、公式アカウントを大きくしていきましょう。

飲食店の集客にかける広告費用はどのくらい?

飲食店を継続させていくために「集客」が欠かせないことはわかりましたが、実際に広告費用に割く金額はどのくらいなのでしょうか?

今では、無料で運用できるものもありますが、中には高額な費用がかかるものも。例えば、交通量の多い場所に看板を設置したり、インフルエンサーにマーケティングをしてもらうといった方法であれば金額もかさみます。

飲食店の広告費は、売上の「5%〜10%前後」を充てるのが一般的です。例えば、1ヶ月の売上が50万円であれば「25,000円〜50,000円」程度を集客のために使用します。

ただし現在では、無料で運用できるツールも多くなりましたので、売上の「3%〜5%程度」という企業も増えているのが現状です。

飲食店の集客を成功させるための3つのポイントとは?

飲食店経営は、開業してから1年以内に30%・2年以内に50%以上が廃業または閉店してしまうという厳しい状況の中、成功させるポイントが気になるところです。

成功へと導く方法は、大きく分けると3つあります。

  • 物件選び
  • 市場調査
  • 人材選びと育成

ひとつずつ確認していきましょう。

物件選びが重要

安定した顧客を獲得するためには、やはり物件選びが非常に大きな影響を及ぼします。特に「立地選び」は重要です。

周辺にどのような飲食店があるのか、最寄駅からどのくらいかかるのかを確認しておきましょう。駅チカ物件は、大きな強みとなります。反対に、最寄り駅からそれほど離れていなくても、わかりにくい場所だと集客がおちてしまうことも。交通量や通行量が多いと、目に留まる機会も増えるでしょう。

物件の外観や内装もしっかり確認する必要があります。店のコンセプトやイメージに合っているのか、広さ(厨房・客席)は十分かなど、すべてチェックしなければなりません。

例え理想の物件を見つけた場合でも、必ずいくつかの物件を内見し、比較することをおすすめします。また内見時には、なるべく1人ではなく、複数人で検討するようにしましょう。

市場調査が鍵を握る

市場調査も大切なポイントです。これは、開業する飲食店と顧客ニーズがマッチしているのかといった調査です。

例えば、1日の来場者数が20,000人を越えるテーマパークがあります。「これだけ多くの人が来ているのだから、ここで商売をしたら必ず売れる!」と考え、オリジナルブランドの洋服屋を出店することにしました。しかし、たくさんの人の目に留まっているにも関わらず、洋服はまったく売れません。

この理由は、来場者の目的が「1つでも多くのアトラクションを楽しむこと」「テーマパークオリジナルのアイテムを購入すること」などであって、洋服を買いに来ている人がいないからです。どれだけたくさんの人が「洋服屋」の存在を把握しても、ニーズに合っていなければ意味がなくなってしまいます。

飲食店でも同じです。大まかなエリアが決まったら、徹底的に市場調査を行います。年齢層や性別はもちろん、通行量の多い時間帯や周辺の人気店の傾向などもチェックしましょう。

曜日ごとに確認するのがおすすめです。市場調査を元に算出した数値から「このエリアなら勝算がある」といった、明確な根拠が必要になります。

人材選びと育成

ポイントの3つ目は「人材選びと育成」です。どれだけ美味しい料理でも、店員の態度が横柄だったり「いらっしゃいませ」の声もないお店に、もう一度行きたいと考える人はいないはずです。

気持ちの良い接客や細かい心配りなどがあると、顧客満足度が上昇し、お店全体に好印象を持ってもらえます。リピーターに繋がるポイントは「気持ちの良い接客」といっても過言ではありません。

このことからもわかるように、人材選びと育成には力を入れる必要があります。メニューの開発や、店内の内装も重要ですが、まずは「人材を育てること」に注力しましょう。

飲食店の集客に失敗してしまったら?

飲食店の経営は、決して簡単なものではありません。さまざまな方法で集客を試みても、うまくいかない場合もあるでしょう。

そこで経営者が考えるのは「廃業」や「倒産」です。しかし「できればお店を残したい」と考えている方も多いはず。

この場合、M&Aを行えばお店の存続が可能になります。経営不振や赤字経営であっても「買いたい」という企業が見つかれば、お店を売却することができるのです。

M&Aのメリットは、飲食店を残せることだけでなく「売却益」を獲得できること。

PASONは、M&Aに特化したマッチングプラットフォームを展開しておりますので、オンラインで、たくさんの買い手と繋がることができます。

手厚いサポートとスムーズな対応をお約束します!売り手側の企業は、無料で利用することができますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

まとめ|飲食店ではターゲット層を明確にし複数の集客方法を実践しよう

今回の記事では、飲食店における効果的な集客アイデアや広告費用の目安、課題や集客を成功させるためのポイントなどについて詳しく解説してきました。

自社に合った集客方法を見つけるため、さまざまなアイデアを実践するのがおすすめです。また、複数のアイデアを組み合わせることで相乗効果が生まれ、来客数が伸びる可能性もあります。

実践してみなければ、どの方法が効果を発揮するのかわかりませんので、さまざまな集客方法を試してみましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。以上、参考になると幸いです。

監修者情報

板井 理
板井 理

2018年度公認会計士試験に合格後、EY新日本有限責任監査法人札幌事務所に入社、その後3年間法定の会計監査業務に従事。
2022年に退職し、2023年に共同代表である笹本 拓実と株式会社PASONを設立。代表取締役に就任し、小規模M&Aに特化したマッチングプラットフォームサービス「PASON」を運営している。