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M&A 事例・コラム

サイト売却の方法とは?成功させるコツや注意点を徹底解説!

最終更新日:2024-03-30
サイト売却

「自分が立ち上げたサイトを売却したい」

「WEBサイトを売るときの相場はどのくらい?」

といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

インターネットが急速に普及している現在、WEBサイトの売買の数は、増え続けています。また、それと同時に、SNSのアカウント売買も非常に活発です。

個人や企業が運営しているサイトを売買する方法には、どのようなものがあり、売れるサイトにはどんな特徴があるのでしょう。

そこで今回の記事では、サイト売却の手法や手順・売れるサイトの特徴などについて詳しく解説していきます。また、SNSアカウントの売買についても紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

そもそも「サイト売却」とは?

サイト売却とは、個人や企業が運営しているWEBサイトを他社に譲り渡すことであり、M&Aのひとつです。別名「サイトM&A」とも呼ばれています。

ここでいう「サイト」の主な例として挙げられるのは、アフィリエイトサイトやPV数・アクセス数の高いサイトなど「収益化」できているものを指しています。

2003年頃から活発となった「サイト売却」は、主に個人運営のサイトの売買が主流でした。しかし現在では、企業が運営しているサイトの売却も増加傾向にあります。

WEBサイトの売買は「売りたい人よりも買いたい人が多い」ことが特徴となっており、売り手側にとっては非常に魅力的な分野であるといえるでしょう。

サイト売却の流れ

サイトを売却したいと検討した際、どんなことから始めるのが良いのでしょう。今回は「個人サイト」「企業サイト」の2つに分けて解説していきます。

<個人サイト>

  1. 自分が運営しているサイトには、どのくらいの価値があるのか、専門業者に査定に出す
  2. 買い手が見つかり次第、売買が成立する
  3. 買い手側から、代金の支払いが行われる

個人サイトの売却は、非常にシンプル且つスピーディーに行うことができます。商品が「WEB上」にあるため、取引もすべてオンラインで完了できる点も魅力です。

<企業サイト>

  1. サイト買収したい旨の依頼を受ける
  2. 買収の条件をしっかり確認し、M&A仲介業者への依頼を行う
  3. 自社のWEBサイトの価値を知るために、査定に出す
  4. 買い手側の企業(または個人)と面談を行う
  5. 事業譲渡契約の締結で、売買が成立する
  6. 買い手側の企業(または個人)から代金が支払われる

企業のWEBサイトを売却する際には、個人に比べると工程が多く、手間がかかっているのがわかります。サイト売却の専門知識がなかったり、相場を理解していない場合には、相手企業に安く買い叩かれてしまう可能性も。

サイトの売却を検討した際には、M&Aの仲介業者に依頼するのがおすすめです。企業間でサイト売却を行うと、希望の金額で売却できない恐れだけではなく、非常に長期にわたって交渉しなければならないケースもあります。しかし、M&A仲介業者に依頼すれば、おおよそ数ヵ月で売買が成立するのが一般的です。

PASONは、M&Aに特化したプラットフォームを展開しています。M&Aが初めてで不安な方にも安心してご利用いただけるよう、専任スタッフが徹底したサポートをお約束!売り手側の企業は無料ですので、どんな小さなお悩みでも、ぜひお気軽にお問い合わせください。

SNSアカウントの売買

サイトとは異なりますが、SNSアカウントの売買も活発です。個人アカウントであっても、大きな金額で取引されている現状がありますので、注目度も高くなっています。

そもそも、個人で立ち上げたアカウントを、他人に売却したり購入することは規約違反にはならないのでしょうか?今回は、下記の2つのSNSアカウントについて確認していきます。

  • YouTube
  • Instagram

まず、YouTubeのアカウント売買は規約違反になりません。YouTubeの「ヘルプセンター」を確認してみると、アカウントを譲渡する際の手順が記載されています。したがって、YouTubeにおけるアカウント売買は、問題ないということがわかるでしょう。

Instagramに関しては、利用規約において「アカウントの売買」が禁止されています。売買だけでなく「譲渡」も規約違反となりますので注意しなければなりません。

さまざまなサイトで、Instagramのアカウントが販売されているのを見かけますが、規約違反となることを覚えておきましょう。また、禁止されているにも関わらず頻繁に売買が行われている現状を考えると、今後はさらに利用規約が厳しくなることも考えられます。

禁止事項が見つかれば「購入したアカウントが凍結されてしまった」というケースもありますので、注意しましょう。

サイト売却の方法とは?

サイト売却は「事業譲渡」です。サイトを売却するためには、下記のようなものも含まれています。

  • ドメインやサーバーの権利
  • アカウント情報やサイトプログラムの権利
  • 顧客情報
  • 取引先との契約
  • 運営スタッフとの契約

WEB上の契約が多いため、サイト売却の知識がない場合には、専門家に依頼するのが一般的です。全てのものを一度に譲渡しなければならないため、一つひとつしっかりと手続きを行う必要があります。特に、顧客情報などは取り扱いが難しいため、専門的な知識が必要不可欠です。

個人サイトの平均相場は数十万円〜数百万円ですが、中には数千万を超えるサイトも少なくありません。スムーズに売却するためには、信頼できる業者に依頼するようにしましょう。

サイト売却で成功するためには?

「売れるサイト」の特徴には、どのようなものがあるのでしょうか?ここからは、少しでも高値で売るために知っておきたい「売れるサイト」の特徴について確認していきます。

  • サイト売却の仕組みを理解する
  • アクセス数の多いサイト作りを徹底する
  • 相場を把握しておく
  • プロのデザイナーやライターを使う
  • コンテンツ作りにこだわる

順番に見ていきましょう。

サイト売却の仕組みを理解する

まずひとつ目は、サイト売却の仕組みを理解するところから始まります。サイトを売りたいと思ったときに、売るための方法は下記の4つです。

  • サイト売買のマッチングサービスを利用する
  • オークションサイトを利用する
  • 個人間で売買する
  • M&A仲介業者を利用する

サイト売買のマッチングサービスとは、個人でも企業でも利用できるため、数多くの買い手や売り手と繋がることができるサービスになっています。

しかし「売りたい側」としては、他社のサイトに埋もれてしまって、なかなか見つけてもらえず埋もれてしまう可能性も少なくありません。交渉自体は、個人間で行うのが一般的になっており、すべて代行してもらいたい場合には有料サービスになることが多いでしょう。

オークションサイトの利用も近年増えてきています。オークションサイトを利用するメリットは、想像以上の高値で買い取ってもらえる可能性を秘めていることです。

一方、デメリットは、サイト売買ができるオークションサイトが非常に少ないことや買い叩かれるリスクもあること。利用する際には、しっかりと自社のサイト相場を把握しておきましょう。

個人間での売買は、サイト売却の知識が豊富でなければ成立しません。先程も触れましたが、一言で「サイト売却」と言っても、その中にはドメインやサーバーの権利・顧客情報・アカウント情報やプログラムの権利などさまざま。

専門知識がなければ、正確に売り渡すことができません。また、個人間での話し合いとなるため、売却するまでにかなりの時間がかかってしまうことになります。

M&A仲介業者への依頼は、交渉から手続き・サイトの引き渡しまで「サイト売却」に関する業務すべてを代行してもらえるのでおすすめです。

大切に育ててきたサイトを「どんな人に売却したいのか」「どのくらいの価格で売却したいか」など、売り手の希望に寄り添って買い手を探してもらえます。

他の3つの方法は、自分自身で交渉や手続きを行うものが多いため、サイト売却に不安がある場合にはM&A仲介業者に依頼するのが良いでしょう。

アクセス数の多いサイト作りを徹底する

サイトの売却を成功させるためには、何よりも「アクセス数」にこだわる必要があります。デザイン性や内容に優れていても、訪問者の少ないサイトであれば価値がありません。

さまざまなツールを使って「検索需要」をチェックし「そのキーワードで競合サイトはいるのか」「月にどのくらいのアクセス数が見込めるのか」などを細かく分析し、対策を練ることです。アクセス数が増えてきた段階で、アフィリエイトサイトとして育てていけば、より高値で売却できるでしょう。

相場を把握しておく

WEBサイトの相場は、短期的なものではなく「年単位」で見るのが一般的です。例えばアフィリエイトの場合「先月の売り上げが100万円だったから、10倍以上の価格で売れるだろう」というものではありません。

過去1〜2年間程度の売上を、月ごとの平均として算出するので、1ヵ月だけ大きな売上があっても高く売るのは難しくなります。自身のサイトを長く運用し、ある程度まとまった売上が予測できてから売却する方が賢明です。

プロのデザイナーやライターを使う

プロのWEBデザイナーやライターと協力してサイトを作り上げることで、より価値の高いコンテンツを作り上げることが可能となります。

自分1人では、多くの時間が必要となりますし、得意分野もあれば苦手分野も出てくるでしょう。個人の力だけではサイト作りに限界があるのも事実です。クオリティの高いWEBサイト構築には、プロの外注スタッフを活用するのも良いでしょう。

コンテンツ作りにこだわる

「価値のあるサイト」「売れるサイト」の共通点は、オリジナル性が高いことです。

サイトのデザインはもちろん、ブログ記事であれば、他のサイトでは得られない情報が記載していること。また、SNSなどのフォロワーが多く、ファンを獲得していることなども評価されます。サイトを作るときには、自分にしか出せない「オリジナリティ」を全面に出すことが成功への秘訣です。

サイト売却のメリット

サイトを売約することで得られるメリットについても知っておきたいところです。サイト売却のメリットは、大きく分けると3つあります。

  • 売却益を得ることができる
  • 新たな事業を始めることができる
  • 閉鎖することなく後継者に引き継ぐことができる

順番に確認していきましょう。

売却益を得ることができる

サイト売却の1番のメリットは、やはり売却益を得ることができる点です。

「サイト運営に疲れてしまった」「他にやりたいことが見つかった」という場合、そのままサイトを閉鎖してしまう方も多いはず。

しかし、個人でもWEBサイトを売却できるという事実を知っていれば、まとまったお金を得ることができます。サイト売却の評価は、一般的に月間利益の18ヵ月〜24ヵ月程度が相場です。

アクセス数もあり、毎月収益を得ているサイトであれば、予想以上の高値がつく可能性も十分に秘めていますので査定に出すことをおすすめします。

新たな事業を始めることができる

サイト運営には、かなりの時間とお金がかかっているはずです。

アフィリエイトサイトや通販サイトはもちろん、ブログ運営においても、1日の中で多くの時間を割いていたでしょう。他にやりたいことが見つかっても、同時にこなすことは難しいものです。

しかし、サイト売却に成功すれば、その売却益で新たな事業をスタートさせることもできますし、それまで前のサイト運営に割いていた時間をうまく活用することもできます。

閉鎖することなく後継者に引き継ぐことができる

メリットの3つ目は、愛着のあるサイトを後継者に引き継ぐことができる点です。

やはり、自分自身で運営を続けてきたWEBサイトに、愛着がある人も多いはず。新たにやりたいことが見つかった、またはサイト運営に疲れてしまったという理由以外でも、やむを得ない事情からサイト運営を続けられなくなるケースもあります。

そんな時に、後継者を見つけることができれば、大切なサイトが今後も活躍していく姿を見ることができるでしょう。

サイト売却での注意点

サイト売却には、数多くのメリットがありましたが、気をつけなければならない注意点も。サイト売却で注意するポイントは下記の3つです。

  • 希望通りの価格で売却できるとは限らない
  • 売る相手がどのような人物かわからない
  • 税金について理解していなかった

ひとつずつ見ていきましょう。

希望通りの価格で売却できるとは限らない

注意点のひとつ目は、希望通りの価格で必ずしも売れるわけではないということです。

予想以上の値段が付く可能性もある一方で、全く納得できない額の査定をされるケースも少なくありません。利用するサービスによって、売却益が大きく異なることも予想されますので、業者選びは慎重に行いましょう。

売る相手がどのような人物かわからない

2つ目の注意点は、オンライン上のやり取りになるため、相手がどのような人物かわからない点です。

オークションサイトやサイト売却のマッチングサービスを利用する場合には、自分自身で交渉を進めていくことになります。買い手側が、クレーマーである可能性もゼロではありません。

やり取りを行う上で、想定外のトラブルに発展することもあります。安心してサイト売却を行いたいときには、M&Aの仲介業者を利用するのが良いでしょう。

税金について理解していなかった

注意しなければならないポイントの3つ目は、税金についてです。

サイトを売った場合、必ず税金が発生します。これは、どのサービスを利用しても支払うものとなりますので、必ず覚えておきましょう。

特に、高額で売却できた際には、税金の額も大きくなります。新たな事業の資金に充ててしまって、税金が支払えないということにならないよう注意が必要です。M&A仲介業者に依頼すれば、税金関係のアドバイスや手続きも行ってもらえますので、ぜひ活用してみてください。

まとめ|サイト売却は増加傾向!オリジナル性の高いサイト作りを意識しよう

今回の記事では、WEBサイトの売却とはどのようなものなのか、メリットや注意点・成功させるための方法などについて詳しく解説してきました。

WEBサイトの売買は、年々増加傾向にあり、今後も市場は拡大していく見込みです。売り手よりも買い手が多いので、売り手側にとって魅力的な分野であることがわかりましたね。

しかし、どんなサイトでも高値で売れるというわけではありません。

売れるサイトの特徴でも紹介した通り、オリジナリティに溢れ、アクセス数の多いサイトということが条件となります。

自身のサイトを売りたいと考えた際には、まず「売れるサイトなのか」をしっかりと把握しましょう。事前に査定に出すこともおすすめです。

サイトを売却するために利用できるサービスはさまざまでしたが、その多くが「自分自身で交渉しなければならない」というものでした。

M&A仲介業者に依頼することで、買い手探しや面倒な手続き・交渉まで代行してもらえます。サイト売却に不慣れなときには、M&A仲介業者を利用するのが良いでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。以上、参考になると幸いです。

監修者情報

板井 理
板井 理

2018年度公認会計士試験に合格後、EY新日本有限責任監査法人札幌事務所に入社、その後3年間法定の会計監査業務に従事。
2022年に退職し、2023年に共同代表である笹本 拓実と株式会社PASONを設立。代表取締役に就任し、小規模M&Aに特化したマッチングプラットフォームサービス「PASON」を運営している。