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コスト削減に効果的な5つのアイデアとは?メリットや注意点を解説!

最終更新日:2024-05-25
コスト削減 アイデア

中小企業において、コストの削減は大きな課題のひとつではないでしょうか。経営者にとって、必要な経費を減らしながら、売り上げを伸ばしていくことは永遠の課題と言えるかもしれません。

しかし、加速するインフレの影響もあり、物価の高騰に歯止めがきかなくなっているのが現状です。

また、コスト削減ばかりを意識してしまうと、商品やサービスの質が下がったり従業員のモチベーションにも大きく関わってきます。結果的に、売上が低迷し、経営が傾いてしまう可能性も。

コスト削減は大切ですが、目的や取り組み方を間違えてしまうと、逆効果になるケースもあるので注意が必要です。

そこで本記事では、コストの種類や効果的なアイデアについて詳しく解説していきます。

コストの種類は「変動費」と「固定費」

コスト削減を検討する前に、コストの種類を把握しておくことが重要です。

一言でコストと言っても「変動費」「固定費」の2種類に分かれています。

<変動費>

  • 原材料費
  • 残業代
  • 交通費や出張費用
  • 仕入れ原価
  • 広告費用
  • 車両燃料費
  • 消耗品費
  • 採用費

<固定費>

  • 人件費
  • 家賃
  • 通信費
  • 水道光熱費
  • 福利厚生費
  • 保険料

上記が、変動費と固定費の一例です。

コスト削減は、企業の利益を確保するために効果的な方法ですが、目的や手段を選ばずに行ってしまうのは非常に危険なこと。

従業員は「コスト削減」について、良いイメージを持たない場合が多く、会社への不信感が募ったりモチベーションを下げてしまう結果につながります。

コスト削減の目的や取り組みについて、十分な説明を行いながら進めていくのが良いでしょう。

コスト削減による3つのメリットとは?

企業がコスト削減に取り組むことによって、どのようなメリットが生まれるのでしょうか。

  • 業務の効率化を図ることができる
  • 企業の増益に直結する
  • 株主からの評価が上がる

順番に確認していきましょう。

業務の効率化を図ることができる

コスト削減によって得られるメリットのひとつ目は、業務の効率化につながる点です。社内全体にコストを削減する意識が浸透すると、一人ひとりの行動に変化が表れます。無駄な作業や手間を最大限省き「効率的な仕事」に結びつくでしょう。

そこで浮いた時間を上手く活用できれば、新しい取り組みや新規事業に人員を割くことも可能です。

企業の増益に直結する

コスト削減におけるメリットの2つ目は、企業の増益に直結する点です。なぜなら、売上(利益)自体に変化がなくても、コストを削減したことによって浮いた資金がそのまま増益に直結するからです。

会社の利益を上げるためには「売上を伸ばす」または「コスト(経費)削減」のどちらかとなります。例えば、商品価格を上げて利益を増やそうとした場合、想像していた売上に満たなければ成果を上げることはできません。

しかし、コスト削減であれば、事前に増益できる金額を算出することも可能ですし失敗することも少ないでしょう。

株主からの評価が上がる

メリットの3つ目は、株主からの評価が上がる点です。コストの削減によって、利益の確保に成功すれば、株主はもちろん金融機関などからの評価も上がります。信頼性向上にも期待が持てるでしょう。

評価が上がり、企業の信頼性も高くなると、会社の拡大や新規事業の取り組みにもつながっていきます。

コスト削減の効果的なアイデア5選

ここからは、効果的なコスト削減のアイデアについて5つ紹介していきます。

  • ペーパーレス化の実施
  • アウトソーシングの導入
  • オンライン会議の活用
  • 広告費の見直し
  • 家賃の見直しを図る

ひとつずつ確認していきましょう。

ペーパーレス化の実施

コスト削減に効果的なアイデアのひとつ目は、ペーパーレス化の実施です。コスト削減の中でも、多くの企業が取り入れている方法のひとつ。

例えば、取引先と契約書を交わす場合に、これまでは紙代・印刷代・インク代・電気代・印紙代・郵送料などが必要でした。

しかし、ペーパーレス化を行うことによって、それらの消耗品費は大幅にカットできます。

また、それまで使用していた「書類を置くスペース」が必要なくなる点もポイントです。

アウトソーシングの導入

2つめのアイデアは、アウトソーシングの導入です。アウトソーシングとは、会社内の業務を外部に委託すること。

例えば、正社員の残業代にかかるコストが大きい企業であれば、アウトソーシングを導入することによって大幅にコストカットできるでしょう。アウトソーシングのメリットは、ピンポイントで利用できる点です。繁忙期や大きなプロジェクト・イベントの際に必要な期間だけ雇うことが可能。

人材育成にかかる費用も必要ありませんし、会社の売上が芳しくない時には、いつでも契約を終了できます。

オンライン会議の活用

3つ目のアイデアは、オンライン会議を効率よく活用することです。それに伴って、テレワークを浸透させることができれば、それまで「固定費」として必要だった「通勤費」の削減につながります。

また、テレワークが増えることで、水道光熱費を減らすことが可能です。

オンライン会議は、出張費用の削減に大きな効果をもたらします。飛行機代や新幹線代などの交通費だけでなく宿泊費・交際費などを見直すことができるでしょう。

広告費の見直し

効果的なコスト削減のアイデアの4つ目は、広告費の見直しです。企業をアピールするための「広告費」は、会社の成長と共に増えていくのが一般的。

その額は、かなり大きなものになっているはずです。特に、テレビや新聞・ラジオでの広告費用は、コストがかさむこととなるでしょう。

従来の広告費用を見直す際には、インターネット広告を検討してみるのがおすすめです。スマホが普及したことによって、インターネット広告の注目度は右肩上がり。その上、広告費も大幅に抑えることができます。

家賃の見直しを図る

コスト削減のアイデア、5つ目は「家賃の見直し」です。ペーパーレス化を取り入れたり、テレワークを推奨することで、今のオフィスよりも賃料の安い場所に転居することが可能となります。

人件費やオフィスの家賃(賃料)は、固定費の中でも大きな割合を占めているはずです。家賃を大きく削減できれば、経営に余裕が生まれることは間違いないでしょう。

コスト削減のアイデア|3つの注意点

コスト削減が、企業の利益に直結することがわかりましたが、実際にどのような点に注意しながら進めていけば良いのでしょうか。

  • 必要なコストを削減してはいけない
  • 従業員のモチベーションを下げないこと
  • 効果の大きなものから取り入れてみる

順番に見ていきましょう。

必要なコストを削減してはいけない

ひとつ目の注意点は、必要なコストを削減してはいけないことです。例えば固定費の中でも、1番大きな割合を占めるであろう「人件費」を大幅にカットするのはどうでしょうか?

従業員から不満の声が続出し、会社存続の危機に陥りかねません。

また、自社の商品やサービスの評判や質を落とすような削減方法もNGです。原材料を安いものに変えて、コストの削減を目指しても、敏感な消費者はすぐに違いを察知します。それがやがて、企業全体の信頼度や評判を落とすことにつながってしまうのです。

「コスト」だけに注目してしまうと、このようによくない結果を引き起こしてしまう可能性がありますので、十分気をつけましょう。

従業員のモチベーションを下げないこと

2つめの注意点は、従業員のモチベーションを下げるようなコスト削減は、できるだけ避けることです。コスト面ばかりを意識してしまい、無理な目標を掲げてしまうと、従業員たちの士気が下がるのも無理はありません。

会社経営が成り立っているのは、従業員の努力や協力も大きいという点を忘れないようにしましょう。社員にばかり負担をかけてしまう目標を設定すると、業務効率が一気に下がってしまうだけでなく、退職希望者が続出してしまいます。

また、突然のリストラや福利厚生の見直しなどは、従業員の不信感や反発が大きくなる要因のひとつです。

優秀な人材が会社を離れてしまう可能性も高く、業務効率の低下にもつながりやすいため、従業員のモチベーションに関わるコスト削減はなるべく避けるようにしましょう。

効果の大きなものから取り入れてみる

短期間でコスト削減の効果を実感するためには、小さな施策ではなく、効果の大きなものから取り入れるのがおすすめです。

その代表的な方法が「賃料の見直し」となります。固定費の中でも、大きな割合を占める賃料の削減は、テレワークの推奨やペーパーレス化などを進めることで実現可能です。

コスト削減の効果が出ない場合にはM&Aの検討も!

会社経営が厳しかったり、思うように売上が伸ばせないとお悩みの方は、M&Aを検討してみるのもおすすめです。

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まとめ|コスト削減のアイデアを活用し利益を確保しよう

本記事では、コストの種類やコスト削減のメリット、注意点やアイデアについて詳しく解説してきました。

コストの削減は、会社の業績を左右する重要な役割を果たすことがわかりましたね。

しかし、必要なコストまで削減の対象にしてしまうと、従業員のモチベーション低下や業務効率の低下にもつながってしまいます。

コスト削減を検討するときには、注意点を再確認し、従業員も一丸となって取り組む必要があるでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。以上、参考になると幸いです。

監修者情報

板井 理
板井 理

2018年度公認会計士試験に合格後、EY新日本有限責任監査法人札幌事務所に入社、その後3年間法定の会計監査業務に従事。
2022年に退職し、2023年に共同代表である笹本 拓実と株式会社PASONを設立。代表取締役に就任し、小規模M&Aに特化したマッチングプラットフォームサービス「PASON」を運営している。